アルバイトに適用される手当は?その種類や金額

アルバイトを雇い、企業や店舗の決まりを整備する際に悩みの種となるのが、さまざまな「手当」について。

時間外手当や深夜手当、休日手当など、手当にも多くの種類があります。

賃金が関わる内容は計算が必要になることもあり、なんとなく難しく感じている管理者の方も多いことでしょう。

実際には、一つひとつの手当についてそれぞれ知り、違いや割増率などを把握しておけば、意外と難しくありません。

そこで今回は、アルバイトを雇う際に発生する手当について、その種類や押さえておきたいポイントをご紹介していきます。


目次[非表示]

  1. アルバイトの時間外手当について
  2. アルバイトの「交通費」と「勤務手当」について
  3. アルバイトの有給手当について
  4. まとめ


アルバイトの時間外手当について

時間外手当は労働基準法で定められた法定労働時間(休憩時間を除く1日8時間以上あるいは1週間40時間以上)を超える労働に対して払う手当を指します。これは正社員だけのルールではなく、アルバイトにも当てはまります。

このほかにも時間外手当には「深夜・早朝手当」や「休日残業手当」も含まれています。それぞれ見ていきましょう。


時間外手当とは

法定労働時間を超えて働かせた場合、「割増賃金」が発生します。

この場合は、通常賃金の1.25倍以上の割増賃金を支払わなければなりません。

また平成22年4月1日からは、1か月の時間外労働が60時間を超えた場合、その超えた分の時間外手当は通常賃金の1.5倍以上支払わなければなりません。

この時間外手当には支払いの義務があります。たとえアルバイト契約の際に割増賃金を支払わないと伝えたとしても支払いの義務は消えないので注意が必要です。

また、アルバイト従業員が掛け持ちでアルバイトをしていた場合には注意が必要です。

この労働時間は掛け持ち先との合計時間となりますので合計で法定労働時間を超えると割増賃金は発生します。

たとえばA社で8時間働き、自社で4時間働いた場合、どちらに割増賃金の請求が来るのでしょうか。

割増賃金の請求先は実働時間に関しては考慮されず、あとに契約した方に来ます。したがって、新しく契約をする際はほかでアルバイトしているかどうかをきちんと把握しておきましょう。


アルバイトの深夜・早朝手当

時間外手当には法定労働時間内であっても支払わなければならない「深夜手当(早朝手当)」があります。

「深夜手当(早朝手当)」は夜の10時から早朝の5時まで働いた場合に支払い義務が生じ、割増賃金は時間外手当と同様に、通常賃金の1.25倍以上となります。


アルバイトの休日残業手当

アルバイト従業員に対しても「休日残業手当」の支払い義務は存在します。ここで指す休日とは土日、祝日のことではなく労働基準法で定められた休日(4週間に最低4日)のことを指します。

「休日残業手当」は通常の賃金に加え1.35の割増率で計算する休日残業手当を支払わなければなりません。

ここで紹介した「深夜手当(早朝手当)」はそれぞれと重複します。たとえば休日残業手当と深夜手当の条件下で労働が行われた場合は通常賃金の1.6倍の支払いが必要になりますのでご注意ください。


時間外手当が適用されないことも

注意として「ある月のある週に50時間働いた」場合、通常、法定労働時間を超えた10時間分に残業手当が付きます。しかしその週以外の労働時間が少ない場合、時間外手当が適用されない場合があります。

契約の際に月単位の「変形労働時間制」という契約が結ばれている場合、法定時間外労働の週「40時間以上」の箇所が月「177.1時間以上」と一か月単位で計算されることになります。

今回は「変形労働時間制」についての一部だけを紹介していますが、「変形労働時間制」で契約する際、さまざまな条件があります。

関連記事:「シフト」の労働基準法での位置づけについて


アルバイトの「交通費」と「勤務手当」について

仕事をしているなかで交通機関を使うことが多いですが「交通費」と「通勤手当」に関して、どう違うのかがよくわからないと思っている方も多いのではないでしょうか。

まず大きな違いとして通勤手当は支払いの義務がなく給与に換算されます。交通費は旅費交通費・出張旅費で計算されるので給与に換算されません。詳細は以下で解説していきます。


交通費

交通費とは「仕事や業務を遂行するうえで発生する交通に関する費用」のことを指します。

たとえば、出張で大阪に訪問することになった場合に、大阪までの電車代や新幹線代などが「交通費」となります。

もちろん遠距離の移動だけではなく、バス一区域分の運賃も含まれます。


通勤手当

「通勤手当」はその名前のままの意味で、自宅から会社へ通勤する際にかかる電車代やガソリン代などに関する手当のことです。

「通勤手当」は多くの会社で支給されていますが、支払い義務はありません。しかしトラブルを避けるためにも支給しない場合、契約の段階でその旨はしっかりと伝えておきましょう。

また月額2万円支給や、出勤の都度一律800円支給など会社によって支給する方法や金額は違っていますが、アルバイト従業員が電車で通勤すると申告していながら、自転車で通うことなどに契約の際の虚偽の申告があった場合に関しては不正受給となるので覚えておきましょう。

では学生のアルバイト従業員が通勤区内の通学定期を所持していた場合はどうなるのでしょうか?

これは通勤手当を負担する旨を募集要項に記載していたのならば通勤手当を支給しなければなりません。

通学定期は通学以外の用途での使用は原則禁止とされていて、通勤の際は別途通勤定期を購入することとされています。

基本的には通勤手当は非課税対象ですが電車通勤の場合月額10万円を超えると課税対象となるので注意が必要です。


アルバイトの有給手当について

有給手当は社員・パート従業員と同じようにアルバイト従業員にも付与されます。

有給休暇の申請は被雇用者のリフレッシュのための物なので被雇用者は理由を問わず使用する権利があります。


有給手当の付与日数の計算方法

有給休暇は原則として、働き始めてから6か月以上経過すると、以下の条件を満たしている場合付与されることになります。

  • 最低でも週1日以上、あるいは年48日以上の勤務が契約として決まっている
  • 算定期間(初回であれば入社から半年間)に契約上勤務することが決まっている日数の8割以上を出勤

条件を満たした際は有給休暇を最低10日受け取る権利があります。

この有給休暇を取得してから1年たつごとに(契約から1.5年目・2.5年目・・・)日数も1日ずつ増えて付与されることになっていきます。

有給休暇は付与されてから使用せずに2年が経過すると、有給休暇は消滅してしまうことになるので覚えておきましょう。


有給手当の金額計算方法

そしてアルバイト従業員がもらえる有給手当の金額ですが、こちらは会社の規定や就業規則によって変わってきます。

金額の計算方法の3つのパターンをご紹介します。

  1. 「過去3か月の賃金の合計額÷その期間の全勤務日数=1日あたりの賃金」とする場合があります。
  2. シフト制で1週間または1か月の労働日数や時間が前もって決まっている場合に、「有給取得する日の勤務時間×時給分」が支払われます。
  3. 社会保険の「標準報酬日額」を支払うという計算の方法がありますが、アルバイト従業員が健康保険に入っている場合に限ります。

このような計算の方法で有給手当は決められることになります。


まとめ

手当について何も知らせずに途中で手当の未払いが発覚した際には、会社側に「遅延損害金」や「遅延利息」などにより未払い分の3倍程度の支払いを請求される可能性もあります。

アルバイト従業員を雇う際はしっかりと手当について説明しお互いに正しい認識を持つことが大切です。

それぞれの手当は働いた分への正当な報酬として支給するものなのでしっかりと理解しておきましょう。


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