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時間外手当の計算方法。日給制や月給制、計算率について

アルバイトを管理するうえで非常にややこしい問題が時間外手当といった割増賃金の計算です。

時給制や日給制、月給制といった体制によって計算方法は変わってきますので、頭を抱える方も多いでしょう。

ただ、時間外の計算方法について理解しておかないと、賃金に対してのトラブルが生じてしまうので、知識を深めておくことはとても大切です。

そこで今回は割増賃金の計算方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 時間外手当の計算をする前に知っておきたいこと
  2. 時間外手当の計算方法
  3. まとめ


時間外手当の計算をする前に知っておきたいこと

時間外手当とは、労働基準法で定められた時間を超えての労働に対して払わなければいけない、手当のことを指します

時間外手当には、

  • 残業手当    ・・・通常賃金の1.25(1.5)倍の割増賃金
  • 休日残業手当  ・・・通常賃金の1.35倍の割増賃金
  • 深夜(早朝)手当・・・通常賃金の1.25倍の割増賃金

の三種類があります。深夜(早朝)手当における割増賃金はほかの割増賃金に重複するのでご注意ください。


残業手当

残業手当は労働基準法で定められた労働時間「法定労働時間」を超えた際に、超えた分の労働時間に対して通常賃金の1.25倍の割増賃金を支払う手当を指します。

「法定労働時間」は、休憩時間を除く1日8時間以内、1週間40時間以内と定められています。さらに1か月の間に法定労働時間を60時間超えた場合支払う割増賃金は1.5倍となります。

また「法定労働時間」内で会社側が独自に決めた出勤時間と退勤時間のことを「所定労働時間」と呼びます。

よく勘違いされるのですが、「所定労働時間」には割増賃金を支払う義務はありません。ただ、就業規則に支払いについての記載がある場合は除きます。

注意として1か月のうち1週間だけ出勤し、50時間働いた場合10時間の残業手当が付くのですが契約の際に「変形労働時間制」という契約を結んでいると残業手当が付かない場合があります。

「変形労働時間制」とは週単位、月単位、年単位で設定される契約です。仮に月単位の契約を結んでいた場合、法定時間外労働の週「40時間以上」の箇所が「月177.1時間以上」と解釈することになります。そうなると残業した10時間はその月のほかの週に割り振られ残業代が付きません。

関連記事:「シフト」の労働基準法での位置づけについて


休日残業手当

「休日残業手当」も労働基準法で定められた「法定休日」に出勤した際に、通常賃金の1.35倍の割増賃金を支払う手当を指します。

「法定休日」は、4週間に最低4日の休日と定められています。

土日祝日の出勤に対して支払う手当ではないのでご注意ください。

「4週間毎日出勤しているけど、日によって労働時間がバラバラ」このような状況では、どの日に「休日残業手当」が当てられるか気になるかと思いますが、その場合就業規則に記載されている「法定休日」における出勤に対して支払います。


深夜(早朝)手当

「深夜(早朝)手当」は22時から5時までの時間帯に労働させた場合、通常賃金の1.25倍の割増賃金を支払う手当を指します。この深夜手当は「残業手当」と「休日残業手当」に重複するのでご注意ください。

たとえば法定労働時間を超えて深夜帯に働いた場合、深夜帯の時間は1.5倍の割増賃金を支払わなければなりません。


時間外手当の計算方法

ここまで時間外労働の概要について述べてきましたが実際に日給制、時給制、月給制の例を出して計算方法を解説していきます。

注意点としては、アルバイトに「皆勤手当」を出す企業もあるかと思います。この手当は労働時間で割って時間賃金に上乗せされるので注意が必要です。例外として労働基準法23条で定められた特定の手当に関しては、時間賃金に上乗せされません。(通勤手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金など)


時給制の時間外手当の計算方法

時給計算の場合は基本給にそのまま手当の倍率を適用される労働時間にかけていきます。

例:時給1,000円の労働者が午前9時から深夜の11時まで13時間労働した場合(労働時間が週40時間を5時間超える)

基本賃金:1,000円×8時間=8,000円

時間外割増賃金:1,000円×1.25×5時間=6,250円

深夜割増賃金:1,000円×1.25×1時間=1,250円

以上を合計して15,500円を支払うことになります。


日額賃金の時間外手当の計算方法

日給で給与を決めている場合は、その日給を1日の法定労働時間数で分割し、基本時給を算出してから計算します。

例:月曜日から金曜日まで毎日8時間、日給8,000円の労働者が法定外5時間、深夜帯に1時間労働した場合

基本給:8,000円÷8=時給:1,000円

基本時給:1,000円×40時間=40,000円

時間外割増賃金:1,000円×1.25×5時間=6,250円

深夜割増賃金:1,000円×1.25×1時間=1,250円

以上を合計して47,500円を支払うことになります。


月額給の時間外手当の計算方法

基本給が月額での支払いとなる場合も日給と同様、基本時給を算出してから計算します。

1か月の法定労働時間は173時間となっているので、

(1年(52.14週間)×1週間あたりの法定労働時間(40時間)÷12か月=173時間)

月給の場合この法定労働時間を超えた時間に残業手当を支給します。

例:基本給月額200,000円の労働者が1か月に200時間労働した場合。

基本月給:200,000万円÷173時間=基本時給:1,156円

労働時間:200時間―173時間=法定労働時間外残業:27時間

基本時給:1,156円×1.25=割増賃金1,445円

割増賃金:1,445円×法定時間外労働:27時間=残業手当39,015円

よって基本月給200,000円に残業手当を加えた239,015円を支払うことになります。

実際の残業代などの割増賃金は一分単位での計算が必要とされます。

その際は基本時給を6で割り正確な数字を出しましょう。なお端数が出る場合は50銭未満で切り捨て、50銭以上で切り上げて処理します。


まとめ

時間外手当の支給は国の労働基準法によって定められており、雇用者には支払いの義務があります。もし時間外手当の未払い金を請求された場合、請求額は遅延損害金や、遅延利息などで未払い金額の3倍程度まで膨れ上がることがあります。

また残業代に関するトラブルを生まないためにもまず雇用者側がしっかりと理解し、従業員と共有しておきましょう。

また契約の種類によって支払い金額が変わってくる場合がありますが、計算方法は変わりませんので、これからの経営にぜひお役立てください。


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