Original

労働基準法とは?休日、残業、休憩時間について

従業員を雇用する際に必ず知っておきたいのが「労働基準法」について。

労働基準法はもともと労働者を守るために作られた法律で、これはアルバイトや正社員など、雇用形態にかかわらず守らなければいけないものです。


ただ、労働基準法で定められた内容は広く、どこから理解していいかわからない方も多いのではないでしょうか?


労働基準法には賃金や労働時間、休日の規定も含まれており、押さえておくべき重要なポイントがあります。まずはそのポイントを知っておくことで、未然に雇用に関するトラブルを防ぐことにもつながります。

そこで今回は、労働基準法の概要から、法定労働時間や休日などについて解説していきます。

目次[非表示]

  1. 労働基準法とは?
  2. 給与の支払いについて
  3. 労働時間について
  4. 3つの「労働時間制」
  5. 有給・産休・介護休暇について
  6. まとめ


労働基準法とは?

労働基準法は簡単に言うと、「労働者の生活を守るために定められた労働に関する法律」です。

労働基準法では、「労働契約」「賃金」「労働時間」「安全と衛生」「災害補償」「就業規則」など、さまざまな項目で決まりが定められています。

雇用主の守るべき事項や罰則なども用意されており、それらは労働基準監督機関によって監督されています。


労働基準法について把握するうえでまず知っておきたいのが、雇用形態に関わらず、ほぼすべての労働者に当てはまる法律であるということ。


平成5年に「パートタイム労働法」が成立し、アルバイトやパートなど、正社員以外の労働者にも労働基準法が適用されるようになりました。

一部の例外として、船員、公務員、親族経営などはありますが、非正規雇用ではないからといって労働基準法が存在しないわけではないので注意が必要です。


休日や労働時間など、働くうえでの法律をしっかりと守り、社内のルールを整備しておくことで、早期退職者の増加やトラブルを防止することにもつながります。



関連記事:アルバイトの労働基準法って?雇用の前に知っておきたい適用範囲や定義

関連記事:パートタイム労働法とは?知っておきたい改正後の内容や問題点について


給与の支払いについて

賃金について、労働基準法第24条では、

  1. 通貨で
  2. 直接労働者に
  3. 全額を
  4. 毎月1回以上
  5. 一定の期日を定めて支払わなければならない

と規定されていて、これを「賃金支払の五原則」と言います。

(参照:厚生労働省│労働基準行政全般に関するQ&A

この項目において、給与の支払いを一部保留にすることのほか、物品支給も禁じられています。

また、本人が認めた場合や源泉徴収などを除いて、労働者本人以外に支払うことも原則禁止されていて、実際に働いた人に全額払う決まりになっています。


労働時間について

労働基準法では、「労働時間」「休憩時間」「休日」についての決まりがそれぞれ定められています。

労働時間・・・1日に8時間、また、1週間に40時間以内

休憩時間・・・6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上

休日・・・毎週1日、もしくは4週間を通じて4日以上

もちろん例外もあり、時間外労働については労働組合や労働者の代表との取り決め、休日労働については行政官庁に届け出ることで認められます。


3つの「労働時間制」

労働基準法で定められる労働時間の種類は、「変形労働時間制」「フレックスタイム制」「みなし残業制」の3つに分かれます。それぞれ具体的な内容を見ていきましょう。


変形労働時間制

変形労働時間として、一定期間を平均し、1週間当たりの労働時間が法定の労働時間を超えない範囲内において、特定の日または週に法定労働時間を超えて労働させることができます。それは月単位、年単位、一週間単位があります。

また、アルバイトでよく使われる「シフト勤務」と変形労働時間制は相性が良く、しばしば併用されることがあります。

関連記事:「シフト」の労働基準法での位置づけについて


フレックスタイム制

就業規則により制度を導入することが条件で、労使協定により1か月以内の一定期間を平均して1週間当たりの労働時間が法定の労働時間を超えない範囲内ということで、その期間における総労働時間を決めた場合、その範囲内で「始業・終業時刻」を労働者がそれを自主的に決定することができる制度です。


みなし残業制

みなし残業は、「事業場外みなし労働時間制」「専門業務型裁量労働制」「企画業務型裁量労働制」の3つに分類されます。

・事業場外みなし労働時間制

事業場外みなしは、会社以外で仕事をする場合に、所定の労働時間を働いたとみなすための制度です。直行・直帰が多い営業職のほか、労働時間の計算が難しいときに利用されることが多いです。

・専門業務型裁量労働制

専門業務型裁量労働制は、実際の労働時間数とは関係なく、労使協定で定めた労働時間数を働いたものとみなす制度です。デザイナーやシステムエンジニアなどに利用されることが多いです。原則として、何時間会社にいても残業代は「みなし残業」に含まれます。

・企画業務型裁量労働制

企画業務型裁量労働制は、専門業務型裁量労働制と同様に、実際の労働時間数とは関係なく、労使協定で定めた労働時間数を働いたものとみなす制度です。事業運営の企画・立案・分析などの業務にあたる人に利用されることが多いです。

(参照:厚生労働省│労働時間・休日


有給・産休・介護休暇について

労働基準法では、原則として使用者は、労働者に対して、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければならないと定められています。そのほかにも「有給休暇」「産休・育休」「介護休暇」があります。


有給休暇

年次有給休暇は雇入れの日から6か月間継続勤務し、その間、全労働時間の8割以上出勤した労働者に対して、最低10日を付与しなければならないと決められています。パートタイムの労働者には、その勤務日数に応じて比例付与されます。

(参照:厚生労働省│有給休暇ハンドブック


産休・育休

産前産後休暇は、出産予定日の6週間前(双子の場合は14週間前)から請求すれば取得できます。育児休暇についてはある一定の条件に適合している必要があります。その条件とは次のとおりです。

  1. 原則として1歳に満たない子どもを養育する男女労働者
  2. 同一の事業主に引き続き1年以上継続して雇用されている
  3. 子供が1歳6か月になる日の前日までに労働契約(更新される場合は更新後の契約)の期間が満了することが明らかでないこと

正規雇用者、非正規雇用者とも条件次第では受ける権利を得ることができます。

平成29年からは、最長2年の育児休業ができるようになりました。

(参照:厚生労働省│あなたも取れる!産休&育休


介護休暇

要介護状態の家族を介護する労働者が申し出た場合、対象家族が一人であれば年に5日まで取得できます。二人以上であれば年に10日まで、1日単位で休暇を取得させなければなりません。介護休暇は、労働基準法で定める年次有給休暇とは別に与える必要がありますから、分けて考えましょう。


まとめ

雇用主は労働基準法への理解を深めておくことで、スムーズに採用を行うことができます。その際、従業員の管理を問題なく行うために労働時間や休日の種類、制度それぞれしっかり確認することが大切です。

また、近年重要視されている、育児休暇や介護休暇についてはしっかりと内容を確認しておき、アルバイトやパートが安心して業務を行える環境を整えることで、雇用に関しての問題を防ぐことができるでしょう。

お問い合わせ・資料請求はこちらから

人気記事ランキング

タグ一覧