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学生アルバイトの税金事情。学生にも103万円の壁がある

アルバイト雇用の際に気をつけなければならないのが、アルバイト自身が稼ぎすぎた際にかかる税金です。家族の扶養に入っている学生の場合でも、年収が103万円を超えてしまうと税金がかかってしまうため、シフト管理にも配慮する必要があります。


ここでは、課税対象にならない範囲で働きたいと考える学生アルバイトが直面しやすい「103万円の壁」について解説します。


目次[非表示]

  1. 学生アルバイトでも税金はかかる?
  2. アルバイトでも年収103万円を超えると所得税がかかる
  3. 学生アルバイトは「勤労学生控除」で控除される
  4. アルバイトの採用時の際は、年収の限度額を確認しよう
  5. まとめ


学生アルバイトでも税金はかかる?

アルバイトであっても一定金額以上稼いだ場合は、税金を支払う必要があります。学生の場合、一般的には家族の扶養に入っていることでしょう。ここで注意しなければならないのは、「所得税」と「住民税」です。所得税は1年の所得に対する国税を指します。住民税は道府県民税(都民税)と市町村民税(特別区民税)の総称で、地域の福祉や教育・行政サービスなどに対する地方税です。


週2~3日勤務や時短勤務をしているアルバイトは、一定以上稼ぐと税金がかかるため、収入が少なくなるケースがあります。


税金で良く耳にする「103万円の壁」とは、年収が103万円を超えると所得税がかかることから名づけられました。親が扶養者である場合でも、年間103万円以上を稼ぐと、親が支払う税金が増えてしまい家族全体の手取りが減ることになります。



アルバイトでも年収103万円を超えると所得税がかかる

税金は、サラリーマンと同様にアルバイトも一定金額を超えると所得税と住民税を支払わなければなりません。


所得税は、年収が103万円を超えた場合にかかります。

なぜ103万円なのかというと、所得の税金が控除される「所得控除制度」が関係しています。基礎控除が38万円、給与所得控除が65万円で、これらを合計した金額が103万円です。つまり、103万円未満であれば、所得税はかからないことになります。


103万円を超えた分については、所得の額に合わせて税率が高くなる「累進課税制度」が適用され、最低5%の税率から始まります。


一方、住民税とは都道府県や市町村に支払う税金のことで、前年度分の所得に対して課税されます。住民税は、以下の2つの合算から成っています。


・所得割額:所得に応じて支払う住民税

・均等割額:すべての住民に均等にかかる住民税


所得割の税率は、全国一律で10%と定められています。

住民税の非課税世帯になるかどうかについては、所得や家族の状況に左右されます。

(出典:国税庁「所得税のしくみ」)



学生アルバイトは「勤労学生控除」で控除される

学生アルバイトの場合、基礎控除や給与所得控除だけでなく「勤労学生控除」が受けられるケースがあります。


勤労学生控除が受けられるようになると、所得税と住民税が控除となります。所得税の場合は、通常の基礎控除の38万円と給与所得控除の65万円に加えて「27万円の控除」が受けられるため、年間の所得が合計130万円までは非課税となります。

住民税の場合は、26万まで控除されるので、年間の所得が合計126万以内であれば非課税となります(この場合、所得税も控除)。


勤労学生控除を受けることのできる学生は、以下の3つの条件を満たす学生です。


①特定の学校の学生であること
②給与所得などの勤労による所得があること
③合計所得金額が65万円以下で、②の勤労に基づく所得以外の所得が10万円以下であること


合計所得金額とは、収入から給与所得控除などを差し引いた額を指します。

③について、一例を挙げて見てみましょう。

たとえば、学生の1年間の給与が120万円だった場合、給与所得控除として65万円が差し引かれるため、「120万円-65万円=55万円」です。計算の結果、残りの合計所得金額は65万円以下となったため、この場合は勤労学生控除の対象となります。

(出典:国税庁「No.1175 勤労学生控除」)


勤労学生控除は親の税金にも関わる

勤労学生控除を受ける際には、親の税金が増えるケースも考慮しなければなりません。


年間所得が130万円までであれば、勤労学生控除により学生アルバイトが自ら所得税を支払う必要性はなくなります。しかし、103万円を超えると親の扶養から外れるため、親は扶養者控除分の税金を支払う必要が出てきます。

そうすると、学生の給与によっては家族全体の所得が減ることになります。


勤労学生控除を受けて103万円~130万円までの間で働こうという学生は、扶養が外れたときの親の税金増加分も考慮し、家族で話し合ってから勤務時間を調整するようにしましょう。



アルバイトの採用時の際は、年収の限度額を確認しよう

学生でアルバイトをしているうちは、ほとんどの人が扶養内で働きたいと考えているのではないでしょうか。そのため、アルバイトの採用時には所得税や住民税などの税金も考慮しましょう。


特に、夏休みなどの長期休暇中はシフトを多めに入れて働く学生も多いため、年間の収入が扶養内の上限をオーバーしてしまうことがあります。税金調整のために月末や年末のシフトを削らなければならなくなったために、職場で欠員不足になってしまうというの事態を防ぐためには、採用時にあらかじめ「扶養内勤務を希望しているか」「給与の上限額はいくらか」を確認しておきましょう。


また、働き過ぎを防ぐためにはアルバイトのシフト管理が欠かせません。

「週に何時間まで」「月に何日まで」といったような従業員の希望する労働条件を把握したうえで、毎月のシフトや給与管理を適切に行うことが大切です。


シフト管理システムの「シフオプ」は、シフト作成時にシフト人件費を算出する機能が備わっているため、給与の上限額を超えない範囲内でシフト作成ができる手助けが可能です。シフト管理にお悩みの方は導入を検討してみてはいかがでしょうか。



まとめ

学生アルバイトは、サラリーマンと同じく年間103万円の収入を超えると税金がかかります。扶養内で働きたい人や勤労学生控除を受けたい人など、学生によって希望する労働条件が異なるため、事前に年収の限度額を聞いておくことが重要となります。


また、学生アルバイトの中には2つ以上の仕事を掛け持ちしている人もいるでしょう。その場合、自社にどれくらいの日数や時間を勤務できるかを確認しておくようにすると、従業員にとっても企業にとっても困る事態を防げます。


従業員と税金の問題でトラブルにならないためにも、収入上限を家族と話し合ってから決めてもらうと安心できるでしょう。


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