
シフト管理ツールを活用して労務管理の負担を軽減! メリットや導入手順を解説
※2024年5月24日更新
シフト管理の業務では、従業員のシフト希望を踏まえながら、店舗や事務所などの繁閑状況や人件費予算、業務スキルなどを考慮して人員配置を行う必要があります。紙媒体や表計算ソフトでシフトを作成していると、シフト管理者の労力と時間がかかります。
「シフトの作成に時間がかかり、本来の業務に専念できない」「労働時間の計算ミスや人員の過不足が発生してしまう」などの悩みを抱えるシフト管理者もいるのではないでしょうか。
シフト管理を効率的に行うには、“シフト管理ツール”を活用することが有効です。この記事では、シフト管理ツールの機能や料金形態、活用のメリット、導入する手順について解説します。
シフト管理ツールとは
シフト管理ツールとは、シフトの収集・作成・共有をオンラインで行えるツールのことです。シフト管理システムと呼ばれることもあります。
紙媒体のシフト表に手書きしたり、表計算ソフトで作成したシフト表を印刷して配布したりする必要がなく、効率的に作成ができます。
代表的な機能
シフト管理ツールに搭載された代表的な機能には、以下が挙げられます。
▼シフト管理ツールの代表的な機能
- シフトの収集
- モデルシフトをベースとしたシフトの作成・調整
- 作成したシフトの共有
- 人件費予算の登録
- ヘルプの募集
- メッセージのやり取り
- 労務違反のチェック など
スマートフォンやタブレット、パソコンを用いてシフト管理の業務を完結できるため、自宅または外出先でもスムーズにシフトの作成を行えます。
また、店舗の勤務形態やシフトの条件を設定することで、モデルシフトに基づいた人員調整を行うことも可能です。ツールによっては、人件費予算の登録やヘルプ募集、労務違反のチェックなどを行えるものもあります。
ツールの種類
シフト管理ツールには、対応業種や機能の範囲によってさまざまな種類があります。一般的な種類は、以下の4つに分けられます。
▼シフト管理ツールの種類
区分 |
種類 |
対応業種 |
汎用型 |
業務特化型 | |
機能の範囲 |
シフト作成・管理の特化型 |
勤怠システムとの一体型 |
汎用型は、幅広い業種に対応できるように基本的な機能が備わったシフト管理ツールです。一方の業務特化型は、飲食業や医療現場などの特定の業種に必要な機能が備わっています。
また、シフト作成・管理の機能のみ備わったツールもあれば、勤怠システムと一体となっているツールもあります。自店舗の業種やシフト管理の特性に応じて選ぶことが重要です。
料金形態
シフト管理ツールの料金形態は、主に3つが挙げられます。
▼シフト管理ツールの料金形態
料金形態 |
概要 |
定額制 |
月額または年額で定額の使用料を支払う形態 |
従量制 |
ユーザー数に応じて月額の使用料が増減する形態 |
買い切り |
パッケージ化されたツールを一括購入する形態 |
初期費用の有無や利用プラン、カスタマイズ性などはツールによって異なります。利用期間やユーザー数の変動、コスト調整のしやすさなど踏まえて予算を策定することが重要です。
シフト管理ツールを活用するメリット
シフト管理ツールを活用すると、企業側のシフト管理業務を効率化できるだけでなく、従業員の利便性向上にもつながります。
企業側のメリット
企業がシフト管理ツールを活用すると、次のメリットが期待できます。
▼メリット
- シフト作成・管理の労力を削減できる
- 人的ミスを防げる
- 労務コンプライアンスを徹底できる
- 適正な人員配置がしやすくなる など
シフト管理ツールを導入すると、収集したシフト希望の情報と事前に設定したモデルシフトを基に、土台となるシフトを自動で作成することが可能です。手動でシフト希望を転記したり、一から人員配置を行ったりする必要がなくなるため、シフト作成・管理の労力を削減できます。
また、手動による記入・転記作業や労働時間の計算が不要になれば、人的ミスを防止できるほか、労務コンプライアンスの徹底にもつながります。さらに、人員の過不足を見ながらシフトを調整して、人件費予算に応じた適正な人員配置がしやすくなることもメリットの一つです。
従業員側のメリット
シフト管理ツールを導入すると、従業員がシフトの申請・確認をオンラインで行えるようになり、以下のメリットにつながります。
▼メリット
- シフトの申請・確認がスムーズに行える
- シフト表の紛失を防げる など
従業員がシフト希望のメモ書きを店舗まで提出したり、店舗へシフト表を確認したりする必要がなくなるため、利便性が向上します。
スマートフォンやパソコンからシフトの申請・確認ができると、提出期限の遅れやシフトの確認忘れなども防ぎやすくなります。また、紙媒体のシフト表を持ち歩く必要がなくなることで、「シフト表をなくして確認できなくなった」というトラブルも防止できます。
シフト管理ツールを導入する手順
シフト管理ツールを導入する際は、自店舗に合ったツールの選定を行うとともに、導入前のスケジュール策定と現場での効果検証を実施することがポイントです。
①必要な機能を洗い出す
なぜシフト管理ツールを導入したいのか、目的や現状の課題を踏まえて必要な機能を洗い出します。ツールによって備わっている機能やカスタマイズできる範囲などが異なるため、現場のニーズを確認しておく必要があります。
▼必要な機能を洗い出す際のポイント
- シフト管理者が負担になっている作業やフローを特定する
- 従業員に現状のシフトに対する不満や意見をヒアリングする
- 解決したい課題に対して必要な機能を決定する
②導入するツールを選択する
ステップ1で洗い出した機能に対応しているシフト管理ツールを選定します。自店舗に合った使いやすいツールを導入するには、利用形態や料金体系だけでなく以下の項目も確認しておく必要があります。
▼シフト管理ツールの選び方
- 自社の業種や勤務形態に合ったシフト管理ができるか
- 利用人数や店舗数に対応しているか
- 予算内で運用可能な料金形態・プランか
- 誰でも簡単に操作ができるか など
シフト管理ツールを決定する前には、無料体験やトライアルを実施して使い勝手を確認しておくこともポイントの一つです。
③導入スケジュールを策定する
導入するシフト管理ツールが決定したら、移行にかかる期間や作業内容を加味してスケジュールを策定します。
シフト管理ツールを導入すると、現場のワークフローが変わります。店舗の規模や数が大きくなるほど、社内の稟議に時間を要したり、現場への周知・教育に労力がかかったりする可能性があります。スムーズかつ柔軟な対応ができるように、余裕のある期間を設けておくことがポイントです。
▼スケジュールを策定する際に考慮するポイント
- シフト管理ツールに関する説明会や研修を実施する日時を設定する
- 導入前にシフト管理者と従業員向けのマニュアルを作成・配布する
- テスト運用を行い問題がないか最終確認を行う
④現場への導入と効果検証を実施する
シフト管理ツールの導入後は、効果検証を実施して「店舗で問題なく活用できているか」「利用にあたって気になる点はないか」などを確認します。
▼効果検証で確認しておく項目
- 導入前の課題を解決できているか
- シフトの作成や共有などで使いにくい点はないか
- 不足している機能はないか
- 想定していた費用対効果が得られているか など
また、シフト管理のワークフローを変更することで現場のトラブルが発生する可能性があります。ツールの不具合が起きたときに相談できる社内窓口を設定したり、サポート体制が充実した事業者を選んだりすることも重要です。
まとめ
この記事では、シフト管理ツールについて以下の内容を解説しました。
- シフト管理ツールの機能や種類、料金形態
- シフト管理ツールを活用するメリット
- シフト管理ツールを導入する手順
シフトの収集・作成・共有をオンラインで行えるようになると、シフト管理者の業務負担を軽減できるほか、人的ミスの防止や人員配置の適正化、労務コンプライアンスの徹底につながります。
導入する際は、自店舗での導入目的や課題を明らかにしたうえで、現場に必要な機能を備えたツールを選定することが重要です。また、移行までの期間と作業内容を踏まえて余裕を持ったスケジュールを策定すること、導入後の効果検証を実施することもポイントです。
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