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アルバイトも有給休暇の付与対象!労働基準法での「アルバイトの有給休暇」にまつわるルール

「有給休暇が取れるのは、正社員や契約社員だけ」だと思っていませんか?実は、有給休暇の制度はパートやアルバイトにも付与されるものです。


それでも、会社から詳しく説明を受けない限り、その仕組みや取得方法をよく知らないまま、有給休暇を取得しない方が多いかもしれません。ここでは、有給休暇の仕組みや取得方法などを詳しくご説明していきます。



目次[非表示]

  1. アルバイトに有給休暇を付与しないことは違法
  2. アルバイトの状況によって付与する有給休暇の日数は変わる
  3. 有給休暇時の給与の決まり方
  4. 経営側には有給休暇取得日をずらしてもらう「時季変更権」がある
  5. まとめ


アルバイトに有給休暇を付与しないことは違法

有給休暇が、原則、すべての労働者に与えられる権利だということをご存じでしょうか?ここでいわれる「すべての労働者」という言葉には、正社員や契約社員、パート、アルバイトといった雇用形態による区別がありません。こうした原則をパートやアルバイトの方に向けて説明しないことは問題です。


「当社ではアルバイトの方に有給休暇の制度はない」といったり、有給休暇の取得を拒否したりするのは、労働基準法違反にあたります。そもそも有給休暇というのは、「年次有給休暇」のことです。つまり、「休暇を取得しても、その日の分の給料(賃金)が支払われる制度」を指します。


これは、一定の条件を満たしさえすれば、パートやアルバイトの方でも、毎年一定の日数、給与の支払いのある休暇を得られるということです。有給休暇は、会社の就業規則などに定められている慶弔休暇や産前産後休業などと同じく、取得を希望する労働者からの申請によって付与されるものになります。そのため、労働者自身がこの制度について学んだり、不明な点について人事部に確認したりしておくことも重要です。


アルバイトの状況によって付与する有給休暇の日数は変わる

アルバイトの方でも有給休暇を取得することができますが、労働時間や日数などの条件があります。最初に有給休暇が発生するタイミングは、働き始めてから半年です。アルバイト先の就業規則で定められた労働日から、所定の休業日を除いた日数の8割以上で労働していれば、その条件を満たすことになり有給休暇を取得できます。


その後、有給休暇が最初に発生した日から、1年ごとに新たな有給休暇が発生します。このとき、週30時間以上で週5日または年間217日以上働いている方には、フルタイムの方と同様、年10日間の有給休暇が付与されます。この労働時間に満たない場合は、労働時間や日数によって付与される有給休暇の日数が異なってきますので、会社の人事部に確認しましょう。


このあと、勤続年数が増えるにつれて、取得できる有給休暇の日数も増えます。フルタイムの方と同様の有給休暇を取得できる方の場合、最初の有給休暇が発生したあとは、勤続1年ごとに11日、12日、14日と増えることになります。4年目以降は、1年ごとに2日ずつ有給休暇が増えますが、有給休暇の上限は20日間です。さらに、発生から2年後には有給休暇の権利が消滅してしまいますので、注意してください。


有給休暇時の給与の決まり方

それでは、有給休暇を取得した際の給与はどのように定められているのでしょうか。労働基準法によると、有給休暇の給料は、「所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金」「平均賃金」、健康保険の「標準報酬日額」のいずれかから選択するようにと規定されています。


ここでいう「所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金」というのは、通常勤務した場合と同額の給料を指します。有給休暇を1日取得すると、アルバイトするうえで定められている労働時間分と同額の給料を支払われるということで、ここに各種手当なども含まれます。


「平均賃金」というのは、そこから3ヶ月さかのぼって支払われた給料の平均値を指します。ただし、この間に賞与や弔慰見舞金が支払われていたり、業務上の傷病による休業期間、産前産後・育児休業・介護休業期間が含まれていたりする場合は、この計算から除外されますので注意が必要です。


最後に、健康保険の「標準報酬日額」というのは、通常支払われている給料を基準に規定されている健康保険の「標準報酬月額」を30で割った額のこと。この額の10円未満を四捨五入した額を支払うというものですが標準報酬には上限があり、労働者にとっては不利なこともあるのです。


有給休暇の給与を上記3つから選択する場合、労使協定を結ぶ必要があります。また、健康保険に加入していない方がこの方法を選択することはできません。アルバイト先の会社がこれら3つの方法の中からどれを採用しているかについて、面接を受ける際などに確認しておくとよいでしょう。


経営側には有給休暇取得日をずらしてもらう「時季変更権」がある

有給休暇は、「心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇」と定められているため、有給休暇取得に際して、特別な理由を申告する必要はまったくありません。なぜなら、有給休暇は私的な理由で取得してよいものだからです。また、希望日に取ることが可能で、原則として、アルバイト先の会社がそれを拒否することはできません。


ただし、ここで注意しなければならないのは、労働基準法第39条5項に定められた下記の条文です。


「使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる」

引用元:e-GOV 労働基準法第39条5項


これは、「時季変更権」と呼ばれるものです。サービス業などにおいては、年末や夏休みは繁忙期となります。こうした時期に有給休暇を取得させることが「事業の正常な運営を妨げる」と判断される場合には、アルバイト先の会社が申請された取得日を変更することができます。アルバイト先で有給休暇を申請する場合、繁忙期にあたるのか否かを見極めることも必要になるでしょう。


まとめ

有給休暇の取得において、正社員とアルバイトの方に区別がないことが、労働基準法には定められています。たとえ、アルバイトであっても会社で定められた申請方法にのっとって取得しようとする際には、問題なく取得できるのが一般的です。しかし、仕事の現場において、直属の上司がこうした規定を理解しておらず、取得できないといわれることがあるかもしれません。


こうした場合は、法律で定められた権利だということをしっかり主張しましょう。また、会社ごとに異なる申請方法や給与についての定めを早期に確認し、休みを取りやすい時期を見定めることなども必要になります。アルバイト先の上司は、シフト管理のために多くの時間を割いているはずです。


「シフオプ」などのシフト管理システムを導入している場合は、有給休暇などについてもしっかり管理されていますので、安心して相談できます。この際も、有給休暇の取得をできるだけ早めに打診するなど、マナーを守るように心がけてください。


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