
他の店舗はどうしてる?シフトの管理方法や管理者たちの悩み
シフト制勤務を導入していると、日によってスタッフが集中しすぎる、全然集まらない、と困ってしまうことがよくあります。社員だけでなくパートやアルバイトなど雇用形態も多い会社の場合、シフトを組むのが大変になってしまいます。
そこで今回は、シフト管理でよくあるお悩みを踏まえ、上手なシフト管理方法についてご紹介します。
シフト管理はとても大切
シフトの管理においてもっとも大切なポイントは「業務効率の向上」「人件費の削減」の2点です。
業務効率の向上
業務効率は、
・優秀な人材を採用する
・人間関係や仕事環境など、職場環境の改善や向上
・人材の定着率を高める
の3つのポイントで決まります。
優秀な人材は資格取得者や業界経験者などのスキルの高い人材だけでなく、人間関係を築くのが上手な人材も含みます。職場環境の改善や向上によって風通しが良くコミュニケーションの取りやすい環境にすることで、新しく来たスタッフが輪に溶けこみやすく、フォローをしあえる環境が理想です。こうした働きやすい環境がそろうと、人材の定着率が高まり、一人ひとりが着実に知識や経験を積めるようになります。場合によっては新しい雇用形態や、キャリアアップできるようなコースの用意も効果的です。
人件費の削減
人件費の削減となると、どうしても人員削減やパートやアルバイトで回すことがまず浮かびますが、人材が育っていて少人数でも働きやすい職場でない場合、リスクが大きい選択です。
スタッフには学生や高齢者、育児中の主婦などさまざまな事情を抱えた人材がいますので、人間関係や家庭の事情、長時間労働になってしまわないかなど、事情に合わせたシフト作成が必要になります。学生が多い場合は友達同士での応募や勤務を歓迎する、試験期間をカバーできるシフト管理にする、主婦が多い場合は、日中だけの短時間勤務を認める、などの工夫が必要です。
シフト管理が上手くいかない!管理者たちの「悩み」
Jobquickerによって2018年に実施された「アルバイト・パートの人員配置・シフトに纏わる問題調査」では、シフトが埋まらない日があると回答した管理者は60%、シフトの埋まらない日数についても10日以上が埋まらないと回答した管理者は15%にものぼります。これは、シフト管理の難易度がとても高いことを表しています。
(引用:Jobquicker|アルバイト・パートの人員配置・シフトに纏わる問題調査)
従業員の人数が多いとシフトを効率的に組めない
スタッフによっては月に入れる日数が少なく、シフト管理のために人数を多めに採用している場合も多いかと思います。しかし、人数が多すぎるとそれだけシフトを組む際に考慮すべき事情が増えるため、やはりシフト管理が難しくなる原因となります。たくさん出勤したいスタッフの場合、稼ぎたい目標額に届かないと退職してしまう場合もあります。
急な欠勤によるシフト調整
子育てや家族の介護をしているスタッフの場合、どうしても病気や突然の呼び出しなどで当日の欠勤や早退が発生しやすくなります。また、学生の場合は試験があるため、試験前になると特定の時期にまとまって出勤が減ってしまいます。代わりに出勤できるスタッフがいない場合、社員や当日出勤のアルバイトやパートまでもが休憩時間を削ったり残業したりして穴埋めする場合があり、長時間労働によって健康を損なってしまう原因となります。
従業員ごとのシフトの偏り
学生の場合は土日に偏りやすく、子育て世代の場合は子供を預けられる平日など、スタッフごとに出勤できる日数や時間帯には偏りがあります。しかし、職場の繁忙期や忙しい時間帯と必ずしも一致しているわけではないため、こうしたシフトの偏りが上手く調整できず忙しいときに限って人手不足になってしまう、といった突発的な人手不足が発生することも珍しくありません。また、人手不足はそのままサービスの質の低下につながってしまうため、お客様の満足度が下がってしまうことがあります。
シフト提出が遅く、余裕を持ってシフトを組めない
シフト提出に期限を区切っても、さまざまな事情で遅れてしまうスタッフもいます。また、予定が立ちづらくぎりぎりにならないとシフトが出せないスタッフなど、早めに決めて欠勤などの調整をしたくても上手くいかないパターンもよくあります。シフトの提出は一般的に月1回ですが、最近では1週間や2週間ごとなど、シフトを細かく区切ることも増えてきたようです。また、シフトの急な空きが出る時期もかなりバラバラなため、上手くいった月を基準に考えられないというのも困ってしまうポイントになります。
(引用:Jobquicker|アルバイト・パートの人員配置・シフトに纏わる問題調査)
シフト管理をうまく行うためのコツ
このように、とにかく難易度の高いシフト管理ですが、その中でも気を付けるべきポイントは2つあります。
余裕を持った多めのシフトを提出してもらう
まずは余裕を持って、多めにシフトを提出してもらいましょう。ただし、出勤の強制はスタッフの退職を招きやすく、場合によってはブラックだという評判が広まってしまうので絶対に避けなくてはいけません。そのため、日ごろからスタッフと信頼関係を築いた上で、少しでもいいので出勤可能な時間や曜日をすべて教えてほしいという気持ちで接することが重要です。また、提出の仕方もメールなど記録の残る形でシフトを提出してもらうと抜け漏れが少なくなります。
雇用形態・業務をわかるようにする
社員なのか、アルバイトやパートなのかで任せられる業務は異なりますので、採用したスタッフの雇用形態・任せられる業務、よく出勤している曜日や時間帯を一覧表にしたリストを作成しましょう。リストを見ながらであれば、人数が多すぎたり少なすぎたりすることもなく、欠勤が出ても誰に声をかければ良いのかわかります。どうしても人が少なくなってしまう日でも、誰が何をできるのかがわかりやすければ、フォローしやすくなりサービスの質を保ちやすくなります。
シフト管理にはどんな方法がある?
最近ではパソコンやスマホでもシフト管理ができるツールがたくさん出ているため、急な出先でも、シフトの調整や管理ができるようになっています。
エクセルで使えるテンプレートを利用する
パソコンに入っているエクセルでシフトを作る場合も増えています。エクセルはもともと表計算ソフトなので、表作成だけでなく、関数を使うことで自動的に日数や人数を集計してくれます。給与計算でも、勤務時間を時間帯分けしてそれぞれ計算するといったこともできるため、深夜や休日などで倍率が変わりやすい職場にもおすすめです。
Googleスプレッドシートと連携して、作成されたシフトをスタッフがどこでも確認できるようにすることもできます。
シフト管理ツールを導入する
細かく設定したいけれど時間がない、スマホで見たい、他店舗のヘルプが来ることが多い、という方にはシフト管理ツールを導入するのがおすすめです。
たとえばシフオプというツールでは、シフト作成と同時に人件費の計算を自動でしてくれます。ほかにも時間帯ごとの欠員を表示できるので、どの曜日のどの時間帯に募集すればいいか、採用の最適化の検討にも役立ちます。また、シフト上で長時間労働になっているスタッフがいるとアラートを出す、他店舗にヘルプを出す際も簡単な操作で一斉連絡ができるなど、便利な機能が詰まっています。アプリ版もあるため、出先でもすぐに確認できるのも魅力です。
まとめ
シフト作成は毎月や毎週のことですから、やはり負担を減らして効率良くシフトを組みたいものです。無理のないシフトは職場環境の向上につながりますし、サービスの質を保つことにもつながります。どんな職場であっても、スタッフがいてこそのサービス提供ですので、スタッフを大事にしつつ効率的な管理をしていきましょう。
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