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付与義務は何日?労働基準法での「有給休暇」の決まり

有給休暇とは、労働基準法における「年次有給休暇」のことを指します。

従業員を管理するうえで、年次有給休暇の付与の義務、日数、条件などについて調べている方もいるでしょう。なぜなら正しい知識を理解していないと、さまざまな問題に発展してしまう可能性があり、「管理する側」も「働く側」も気持ち良く業務を行うことができなくなってしまうからです。

そのため、年次有給休暇にはどのような決まりがあるか確認して実施することが大切です。

この記事では労働基準法で定められている年次有給休暇について解説していきます。


目次[非表示]

  1. 労働契約上労働の義務である年次有給休暇とは?
  2. 年次有給休暇が付与される条件
  3. 年次有給休暇の付与日数
  4. 半日単位、時間単位での取得も可能
  5. 会社によって有給休暇の取得時期を変更・指定することが可能
  6. ルールに違反する会社は罰則がある
  7. 2019年から年次有給休暇が義務化
  8. 会社における年次有給休暇を取得しやすくするポイント
  9. まとめ


労働契約上労働の義務である年次有給休暇とは?

年次有給休暇は、労働者に与えられる義務です。賃金を受け取りながら休暇を取得することができます。

「正社員」「契約社員」「派遣社員」「パート・アルバイト」など、どのような雇用形態でも、条件を満たしていれば、すべての労働者に与えられています。原則として取得するために休む理由を伝える必要性はなく、労働者側が自由に自分の目的のために有給休暇を利用することができます。

この年次有給休暇の取得は、雇用されている従業員に認められた権利であり、特別な理由を除いて会社は付与を拒否することはできません。


年次有給休暇が付与される条件

従業員の権利である年次有給休暇には一定の条件があります。それを満たしているか、満たしていないかで付与の有無が大きく変わります。

その条件は大きく分けて、

「雇用してから6か月の継続勤務をしていること」

「すべての労働日のうち8割以上の出勤をしていること」

が挙げられます。

(参照:厚生労働省│リーフレットシリーズ労基法39条


雇用してから6か月の継続勤務をしていること

継続勤務は在籍期間のことを指します。

雇用してからの勤怠管理に基づき、6か月以上在籍しているかの判断が必要になります。雇用されて間もない時期は有給休暇を付与する義務はありません。


すべての労働日のうち8割以上の出勤をしていること

会社側の都合で設けられている休業期間は、労働日から取り除いて計算されます。そのうち、8割以上の勤務が認められていれば、年次有給休暇付与の義務が発生します。

「業務上の怪我などで休んでいる」「育児休業や介護休業を取得している」期間は出勤しているものとみなされます。


年次有給休暇の付与日数

年次有給休暇の日数は、法律で定められています。

パートやアルバイト、契約社員であっても、条件を満たしていれば同じ年次有給休暇を取得することが可能です。年次有給休暇は雇用されて6か月が経過してから、1年ごとに付与される仕組みとなっています。

ただ、「通常の労働者(フルタイム勤務)の場合」と「1週間の労働日数が4日以内および週所定労働時間が30時間未満の場合」の年次有給休暇の付与日数が異なります。


(引用:厚生労働省│リーフレットシリーズ労基法39条


半日単位、時間単位での取得も可能

年次有給休暇の取得は原則1日単位ですが、1日単位の取得以外で付与する場合もあります。それは、「半年単位」や「時間単位」付与をするというケースです。

会社側と従業員とが協定を結ぶことで1日単位以外の付与も可能ですが、1時間単位で付与する場合には、有給休暇の日数が年2日を超えないことが条件となります。

半年単位や時間単位の付与はあくまでも会社側と従業員の間で取り決めることなので、労働基準法で明確に定められたルールではありません。そのため、会社側は1日単位での取得を拒否することもできます。


会社によって有給休暇の取得時期を変更・指定することが可能

年次有給休暇は基本的に、従業員が申請した日に付与します。

しかし、会社側にとって都合が悪い場合には、従業員の年次有給休暇の取得時期を変更または指定することが可能です。

ここでは「時季変更権」と「計画年休制度」について、それぞれについて解説していきます。


時季変更権

労働者が指定した年次有給休暇を会社側の都合で別の日にすることができるのが「時季変更権」です。繁忙期の年次有給休暇の申請など、休暇を与えると業務に支障が出る場合は従業員の指定した休暇から変更することができます。


計画年休制度

年次有給休暇の日程を会社側が設定することができるのが「計画年休制度」です。

従業員に与えられる年次有給休暇のうち、年間5日は自由に取得できますが、残りは会社側が決めた休暇を与えることが可能です。


ルールに違反する会社は罰則がある

条件を満たしている従業員に年次有給休暇を与えることは会社側の義務です。その義務に反する場合には、第39条の違反として罰則が与えられます。

罰則は「会社そのもの」と「実際に経営を行っている責任者」の両者に対して6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられることになります。

有給休暇を与えることに関しては労働基準法によって定められており、従業員に適切に付与することは会社にとって大きな責任となっています。

処罰を受けることを避けるためにも、正しく有給休暇を付与するようにしてください。一度処罰を受けてしまうと、会社の評判や信頼が落ちてしまうことにつながります。


2019年から年次有給休暇が義務化

2019年4月から労働基準法の改正が行われます。

年10日以上の年次有給休暇が付与されている労働者に対しては、最低5日は有給休暇を消化させなければならず、有給休暇の消化日数が5日に満たない従業員がいる場合には、会社側が日程を決めたうえで年次有給休暇を付与する義務があります。

なぜ、年次有給休暇の義務化されたのかというと、その一つの要因に「取得へのためらい」が挙げれられます。


(参照:厚生労働省│年次有給休暇取得促進特設サイト

雇用されてから6か月が経過して有給休暇が付与されている労働者であれば、すべての従業員に休みを与える必要があります。経営者の主導のもと、年次有給休暇を取得しやすい雰囲気づくりを意識づけることが大切です。

また、会社として、どのような形で有給休暇を消化させていくかを検討していく必要があり、施行に向けて会社の方針を決めなければなりません。


会社における年次有給休暇を取得しやすくするポイント

現在、さまざまな会社が人材不足に悩んでおり、年次有給休暇を付与することに「従業員に休まれては困る」と考えられている経営者や管理者の方もいるでしょう。取得できる職場を実現することができれば、限られた人員で最低限の業務を遂行することしかできません。

しかし、労働者にとって働きやすい環境を整えることで、強い組織づくりを目指すことができ「企業成長」につなげることができます。また、働きやすさ向上による「人材確保」や「離職率低下」などの効果も期待できるでしょう。

年次有給休暇を取得しやすくするには、さまざまなポイントがあります。

たとえば業務内容のマニュアル化を進めたり、それぞれの仕事の状況を共有したりするなど、休んでいる従業員がいても仕事を効率的に進められるよう取り組みましょう。

普段から有給休暇によって業務に問題が発生しないような職場環境をつくることが重要です。


まとめ

年次有給休暇の取得は労働者の義務です。会社側はその義務を守るために「年次有給休暇の取得しやすい環境づくり」の構築に努めなければなりません。

2019年4月からの法改正からは、今まで以上に、より一層の企業努力が求められます。

そのため労働基準法での「年次有給休暇」の決まりについて理解を深め、会社に合った取り組みを行うように心がけましょう。


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