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飲食業における原価率の考え方と適正化のポイント

飲食業の収益性向上のために検討が必要な経営課題として、原価率の改善が挙げられます。

原価率の改善を試みながら、「自店舗の原価率が適正なのか」「原価率をどのように適正化すればよいのか」などと悩む飲食業の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、飲食業において目安となる原価率と計算方法、適正化するためのポイントについて解説します。


目次[非表示]

  1. 飲食業における原価率とは
  2. 飲食業の店舗経営で原価率を適正化するポイント
  3. まとめ


飲食業における原価率とは

原価率とは、売り上げに対して原価が占める割合のことを指します。飲食業においては、フードやドリンクの提供のためにかかるコストのことです。飲食店の経営状態や収益性を測る際に原価率を指標にできます。


原価率の計算方法

原価率は以下の計算式で算出できます。


▼原価率の計算式


原価 ÷ 売り上げ × 100 = 原価率


▼原価300円の料理を1,200円で販売する場合の原価率

300 ÷ 1,200 × 100 =  25%

この例での原価率は25%となりました。原価率が下がるほど売り上げに占める利益の割合が大きくなるのが基本の考え方です。また、より正確な利益を求めるには、“歩留まり”についても考慮する必要があります。


歩留まり

歩留まりとは、仕入れた食材のロス部分を差し引いた金額のことです。また、歩留まり率は、仕入れた量に対して製品化できた量の割合を指します。


▼歩留まり率の計算式

可食部位(㎏) ÷ 総重量(㎏) × 100 = 歩留まり率(%)

また、歩留まり率を用いることで歩留まり単価を導き出せます。


▼歩留まり単価の計算式

仕入金額(kg) ÷ 歩留まり率(%)

飲食店では、仕入れた食材のすべてを料理として提供できるわけではありません。調理に際して調理に使用できない部分をカットしたり、賞味期限切れによる在庫ロスが発生したりするケースがあります。

たとえば、1㎏10,000円の食材を10㎏仕入れた場合は以下のように考えます。


▼食材を100%製品・商品化できた場合

歩留まり率:10㎏ ÷ 10㎏ × 100 = 100%

歩留まり単価:10,000円(/kg) ÷ 100% = 10,000円(/kg)


▼1kgのロスが発生した場合

歩留まり率:9㎏ ÷ 10㎏ × 100 = 90%

歩留まり単価:10,000円(/kg) ÷ 90% = 11,111円(/kg)


当初仕入れた10kgを100%使用できれば、原価計算上の単価は1㎏あたり10,000円です。しかし、ロス分の1kgを差し引くと9kgになるため、原価計算上の原価は1㎏あたり11,111円となります。


原価率の目安

店舗の種類やメニューによって理想となる原価率は変わりますが、飲食店の原価率は一般的に30%ほどとされています。最近では原価率を“FL比率”という指標で測ることが主流です。


原価率の目安


FL比率のFLは、“F:Food(材料費)”“L:Labor(人件費)”を指しており、材料費と人件費を足した費用がFLコストといいます。また、売り上げに対してFLコストが占める割合がFL比率です。

人件費は飲食店経営のなかでも売り上げに占める割合が多いため、原価率の調整のために人件費を合算して考えるのが一般的です。なお、業種や店舗の状況によって適正なFL比率は異なりますが、一般的には50~60%が目安とされています。



飲食業の店舗経営で原価率を適正化するポイント

収益性向上を目指すのであれば、原価率を抑えることは大切です。しかし、飲食店経営では全体の粗利を考える必要があります。

粗利とは、売り上げから仕入れにかかった原価を引いた利益です。ここでは、原価率を適正化して得られる粗利を増やすポイントを紹介します。


①廃棄やロスを減らす

原価には、材料費だけではなく、廃棄やロスなども含まれます。したがって、食材の廃棄・ロスが増えるほど原価率は高くなり、粗利が少なくなってしまいます。

廃棄やロスを減らすには、こまめな棚卸で食材の在庫管理を行うことがポイントです。そのほか、ロスになる傾向の高い食材の仕入れを減らしたり、食材を有効活用できるメニューを考案したりするなどの施策も考えられます。


②FL比率を基に人件費を調整する

FLコストは飲食店経営において大きな割合を占めます。店舗の賃料や光熱費などの固定費は削減が難しい部分ですが、FLコストは比較的にコントロールしやすいとされています。飲食店の原価率を適正化させるためにもFL比率の調整が必要です。

業態や店舗の状況、自社が目指す店舗の特性によっても異なりますが、Food 25~45% + Labor 25~35%などを目標にしてFLコストを60%以下に抑えましょう。

FL比率の計算式は以下のとおりです。


▼FL比率の計算式

FL比率 = (材料費 + 人件費) ÷ 売上高

FL比率が60%以上になる場合、廃棄やロスを減らして原価を抑えるとともに、人件費のさらなるコントロールが必要です。改善のためには、繁閑を考慮した人員配置やオペレーションの見直しによる業務効率化などで人件費の削減を図りましょう。


③FD比率を見直す

原価率の適正化に向けて把握しておいたほうがよい指標に“FD比率”があります。FD比率とは、売上高に占める“F:フード”“D:ドリンク”の比率のことです。

一般的にドリンクの提供はフードの提供と比較してオペレーションが少ないです。廃棄ロスも少ないため原価率も低くなります。原価率の低いドリンクの比率を高めることでフードの比率を抑えられます。


▼FD比率の計算式

FD比率 = (フードまたはドリンクの売り上げ ÷ 売上高) × 100


▼飲食店の種類別で見るFD比率の目安


飲食店の種類
F(フード)
D(ドリンク)
レストラン
80%
20%
居酒屋
60%
40%
カフェ
15%
85%

ドリンクの原価や提供までのオペレーションなどを踏まえて適切なFD比率へと見直しを図りましょう。



まとめ

飲食業で収益性向上を図るには、原価率を適正に管理する必要があります。

たとえば、飲食業における原価率は30%が一般的ですが、最近はFL比率という指標で測ることが主流です。

収益性向上には、原価率を抑えることはもちろん、全体の粗利を考える必要があります。粗利を増やすには以下のような方法があります。

  • ロスを減らす
  • FLを基に人件費をコントロールする
  • FD比率を高める

在庫はもちろんのこと、人件費管理を見直してムダをなくすことが重要です。その方法の一つとして、『シフオプ』によるシフト管理があります。シフオプでは、時間帯ごとの人件費を考慮しながらスタッフを配置できます。

飲食業の店舗経営で収益性向上や原価率改善に向けた取り組みの一つとして、シフオプの活用を検討されてはいかがでしょうか。

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